Archive for 2月, 2012
[From Hell With Love] 2012/02/18岩舟山
未レポートの作戦も纏めたいが、膝に矢を受けてしまってね。こんにちは、猫三倍段です。
さて今回の探索地は「岩舟山」です。ここ岩舟山は「岩舟石」という良質な石が採掘される場所であるとともに、
古来から霊の集まる、所謂霊場で、東国における地蔵信仰の拠点となった場所です。
また、こちらにある「岩船山 高勝寺」は子授け祈願や水子供養で永く親しまれております。
お寺やお墓、神社は聖域でありますので、基本的にお化けは出ないのが相場ですが、なんでも
邪霊の類も集まってくるとで、何故か心霊スポットとしても有名なご様子。
(この理由に関しては何となく腑に落ちる点があったり。)
うっすらと雪の降る夜、これから登らなくてはいけない石段についてあれこれ考えながら岩舟山に向かいました。
そんなこんなで駅からすぐそばの霊山、岩舟山に到着しました。
麓には車は置けないので、「中段駐車場」まで移動。
弱い雪だったのにもう真っ白だ。
てくてくと登り始めるGR。
天候は雪だがそれほど寒さは感じない。
む。
何かあるな。
このとおり、岩舟山には「生き地蔵」の伝承があり、
それにまつわる地蔵。確かこの山で最も古い地蔵だったはず。
再度前進。
しかしやけに清らかで静かだ。お化け近寄れないだろうこれ。
周囲に地蔵が増えてきた。どうやら高勝寺が近いようだ。
賽の河原。
子供の霊や水子の霊を慰めるこのエリア。
雪に埋もれていくぬいぐるみや風車。
そして静か。
高勝寺仁王門と地蔵菩薩坐像。
この石段を登ると本堂に。
目に入る「血の池」の看板。
「血の池」は罪を犯した女性が堕ちる地獄。
この場所における「罪」が意味するところは一つだろう。
本堂の横を抜けると、
山の壁面に卒塔婆や地蔵が所狭しと配置されている。
伝承によると、ここに霊が集まるらしい。
奥を見るとまだ登れるようだ。
地蔵の磨り減り具合が年月を感じさせる。
夜に登ると転びかねない石段の幅。
登りきると小さな祠があった。
作戦終了。撤収開始。
この岩舟山は霊場であり、霊の慰めの場となっている一方、罪自体を
罰する象徴も同じ場に備えてあるという、あまり見たことのない場所でした。
皆、この岩舟から極楽に旅立つという伝承ですが、地獄へのルートもぽっかり
口をあけているというトラップ感。
しかも、安らぎの場所と地獄エントランスの距離感の近いこと。
もの凄い容赦のなさを感じます。時々ニュースを騒がす類の、身勝手な母親もどきとかが、
ここの「血の池」の主要顧客でしょうが、やっぱり許さないんですねと。
ともあれ、霊を呼び寄せた挙句、地獄へのダストシュートがあるんじゃ、
心霊話のひとつも出るだろうなあと妙な納得をしたのでした。