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SOG/GhostRecon HQ2.0

[Black Ops後編] 2011/10/29 -場所は伏す- “彩色雛壇視点”

Posted on 25 11月 2011

我が人生の濃密な構成要素であるSOG/GhostRecon。
その創設者にして行動部隊長である猫三倍段。
彼と行動を共にしている時、あるいは彼がひとりでいる時、彼はときおり不思議な経験をしているようだ。
曰く「隊列の中に“誰か”が混じっているぞ」
曰く「“人影”を目視した。“人影のようなもの”では断じてない」
曰く「雨の中、“クリーチャーとしか言いようのないもの”が車の前を横切った」
曰く「ささ、茶なぞ、茶なぞ」…これは関係なかった。
誤解の無いように補足しておくが、GR隊員で自ら「視える人」であると言う者は誰も居ないし、作戦中、
不可解な事象があれば、その場で解明しようとする。
例えば、山中で「誰かに見られている気がする」時は実際に夜目の利く野生動物がこちらを見ているし、
「女の笑い声」はシカの鳴き声だし、「川の音に混じり、複数人が話している声が聞こえる」は対岸の
崖の上に住み着いている?人物のラジオの音声だったりする。最後のはクマ避けの可能性が高いが。
これらの例は全て実際に我々が経験し、確認したものだ。
しかし、我々の知識、経験、装備を総動員しても説明の付かない現象が、膨大な作戦行動中、
ノイズのようにわずかではあるが発生している。上記はその一例だ。

そうした経験を積み重ねた、猫三倍段流「心霊現象」の最新の仮説はこうだ。

『知識、経験、環境、文化等により脳内に構築された、「脳が生み出した現実」。
GRは永く幽霊の正体の一説としてこの説を推しながらも、心霊現象を起こす要因としては
何か欠けている事は薄々感じていた。この説はある事を示唆している。

それは「条件を整えれば心霊現象を起こすことが出来る」事に他ならない。

何らかの条件が抜けている事は薄々感じていた。これだけでは現象が再現しないのだ。
しかし、8月28日の怪異の後、「心霊現象のトリガーとなる条件」を見つける事ができた。
実験せねばならない。』

その「条件」を聞かされたからには、危険な両面単独作戦であろうとも、断る訳にはいかない。

10月29日-某施設エリア?墓地-

広大なオープンフィールドであるこの場所は、複数の霊園といくつかの怪談を持ち合わせている。
猫隊長が立案した本作戦は、広大な作戦区域を、潜入地点を変えて2方向から攻略していくというものだった。

AM01:00、ランディングポイントに到着。晴れた夜空。

簡単なブリーフィングをし、合流地点を決め、指揮車両は移動していった。楽しげな猫隊長。

ひとまず身を隠し、現在地および侵攻ルートを再度確認する。地図上ではそれほど困難なルートには見えなかった。

潜入地点近くの貯水施設。

一通り撮影し、移動を試みる。
想定していた侵攻ルートは「森の中を抜ける」ものだったが、現地に来てみると森への侵入は
高い壁に阻まれて不可能。しかも切れ目なく延々と続いている。ヤバい施設かここは。
…事前情報によると実際そうなのだが。

唯一通過できそうなルートは、深夜にも関わらず数分おきにトラックが走る舗装路だった。
映画『ヴィレッジ』の森と道路に似ている、と言えば伝わるだろうか。

しばらく逡巡したが埒が明かないので、遠くの信号が赤になったのを見計らって走る、走る。
トラックの音が聞こえててきたら藪の中、廃車の影、自販機の隙間となりふり構わず隠れる、
隠れる。遮蔽物が無く地面に張り付いてやり過ごした事もあった。

そんな中唯一撮影したのがこれ。ギョッとした。左側に壁も見える。

なんとか、危険地帯を抜ける事が出来たようだ。埃や水蒸気にフラッシュが反射している。

こういったオブジェが点在している。

途中に墓地があったので軽く探索。あわよくば突破して距離を稼ごうとするも、先が見えず引き返す。

墓地を出て振替えってパチリ。呼気が写りこんでいる。

…このくだりを書いている時、妙に胸がざわついたのは気のせいだろう。
遺跡ならともかく、現役の墓地を夜中に撮影しまくるのはどう考えてもアウトだ。罪悪感がある。
こういうのも一つの「条件」と言える。

遠くで何か燃やしている。廃車や無人のプレハブっぽいものも良く見かける。

地図やGPSを確認すると順調にルートを踏破しているのがわかる。写真では見えないが
両側の壁の向こうは墓石が林立している。この辺りで猫隊長にコール。応答なし。
まだお互い無線が届く距離に近づいていないようだ。

開けた場所に出た。合流地点の霊園入口のようだ。
左手の施設には明かりがついている。注意深く観察したが人気は無い。
猫隊長に無線で合図を送る…返事は無い。

…おそらく、これくらいのタイミングで猫隊長は「現象」に遭遇していたのだろう。
お互いのGPSログを確認すればはっきりと確認できるはずだ。

そういえば俺は何の怪異にも遭遇しなかった。猫隊長の理論によれば、俺にしては
珍しくいくつかの「条件」が揃っていたのだが。…もっと良い条件であればもしかしたら、
現象は起きていたのだろうか。更なる実験が必要だ。

集合地点はこの「霊園」としていたが、広い。まさかスモークを炊く訳にもいかないので無線で
お互いの位置を確認しなければならない。適当な構造物に攀じ登り、無線を掲げると断続的に
繋がるようになる。だが、まだ会話は成立しない。

…しばらくすると、明瞭な通信が可能になった。
どうやらこの通路の向こうに猫隊長は居る様だ。

ライトでシグナルを送る。

ようやく猫隊長と合流。いろいろと苦労したようだ。

合流地点にあった、素敵な鉄塔を撮影する猫隊長。エアタグを打ち、撤収開始。

GR隊員が2人も揃えば何の恐怖も無い。
道すがら、お互いの状況を報告しあう。

猫隊長が「気配を感じた」とする立木も教えて貰った。
なんて事はない、ただの木にしか見えない。

…ではなぜ、猫隊長は「総毛立つ独特な存在感」を感じたのだろうか。
先日公開された隊長のレポートはこう締め括られている。

『「暗い、怖い、何か聞こえた、何か見えた気がする。」そういった畳み掛けるような
アクティブな恐怖心が一般的な心霊現象を誘発する原因だと考えていた。少なくとも要因の一つだと。

しかし、心霊現象を起こすトリガーは全く別なものであると推測する。

恐怖とは別のところにある心の弱まり。』

…もし本当にそのような「現象」が存在しうるなら、それ以外にも何か「外的な」要因が必要なのではないだろうか。

結論が出るにはあと数回の実験が必要だろう。

Comments On This Article

  1. bad karma
    28 11月 16:41:09

    非常に興味深いですね。
    更なる作戦行動に期待します。

  2. 猫三倍段
    28 11月 23:24:05

    この実験は、実験だという意識で行うとなかなか
    難しいんですよね。今回のとはまた違うパターンが必要かも。

  3. Kei
    23 12月 23:17:34

    はじめまして。
    楽しく、そして怖がりながら読ませていただきました。

    ビビリな自分なので単純にお二人の度胸が凄いと思ってしまいます。
    今後の実験楽しみにしてます。

  4. 彩色雛壇
    25 12月 18:35:42

    Keiさん、こんにちは。
    楽しんでいただけて光栄です。

    何か良さそうなスポットがあったら是非教えてください。

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